2013年6月7日金曜日

【日記】誕生日デシタ

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どのみち死なねばならぬなら、 私は、なっとくして死にたいのだ。

/ 梅崎春生



6月6日は誕生日でした。43歳です。多分。



誕生日の早朝から胃カメラ飲んでました。死ぬ。
ものすごい苦手で「今回は楽だと言われている鼻からのカメラに変えよう」と思ったのに、鼻カメラは予約が全然取れなくて仕方なく口カメラに。

ゲフゲフ言いながらナミダとヨダレを垂らしつつなんとか終了しました。看護師のおばちゃんに「大丈夫よ~大丈夫よ~」と言われながら背中をさすられる43歳。

終わった後、おばちゃんに「あら6月6日が誕生日?私と一緒じゃない!」という怪情報をゲットして帰宅。



まあ、そんなこんなで皆様メッセージやコメントやらいろいろありがとうございます。
全然会った事も無い海外の方からオメデトーメッセージを頂くとか。
ソーシャルネットワークってすごいですね~(素人の感想)

※mixi の方でメッセージや友達申請を下さった方へ。
なんか mixi からのメールの転送設定がおかしいのか上手く受信出来てなかったようです。
「メッセージしたのに返信がない!」とか、「友達申請受理されてねーよ!」とかあればお教えください。


ゲームのディレクションをして、そのファンの方から誕生日を祝って貰って、僕は幸せモノです。

それでは。


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2013年6月1日土曜日

【日記】読書感想文を巡る戦争

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我々はしたいことの出来るものではない。
ただ、出来ることをするものである。

/ 芥川龍之介



島国さんのブログ
http://dochikushow.blog3.fc2.com/blog-entry-2636.html

> 読書感想文は、本当にクソだと思う。

自分は小学生の頃「勉強出来る子」でした。
が、読書感想文では入選に選ばれる事が無くて「何故選ばれないんだろう」と思い悩んでたんですね。それで図書館に行って「読書感想文の書き方」というのを探しだし、その本の言う通りに書いたんです。

あんまり覚えてないんですが、本に出てくるエピソードに自分の周囲の体験を絡めつつ「ちょっと学ばせていただきました」的な内容です。そしたら入選ですよ。自分の「感想」は一切殺して、本の言う通りに書いた「感想文」が入選。

クダラナイなーと思った僕は、翌年から真面目に書くのを放棄してしまいました。



しかし今振り返ると、あの体験を経て

 ・大人は完全ではない。
 ・学校の評価システムには穴がある。
 ・読書感想文はクダラナイ。

という事を学んでいました。
あれはあれで良い経験だったと思います。

という観点から見るに、読書感想文にもそれなりの意味はあると思います。



読書感想文が「自己の本来の感想」ではなく「大人ウケする内容」である事が評価されるのは、ある意味正当な評価です。

以前、日記にも書いた「かけ算の順序問題」

3×5≠5×3 問題
http://ameblo.jp/yokota6/entry-10708560822.html


もそうですが、学校教育ってのは「上から教わった事を文句言わずにやらせる」事が主眼であって、自主的に思考するのには向いていません。

「かけ算の順序なんか本質的にはどうでもいいじゃん」とか「読書感想文なんか意味ねーよ」とか、そういう文句をたれる人ってのは軍隊や組織には向いていない訳です。



僕の時代は図書館で調べましたが、今の時代だったらどうなんだろう?
と思って検索してみたら、ありました。

自由に使える読書感想文
http://www2k.biglobe.ne.jp/~onda/


すごいです。いろんな名作のサンプル感想文に加え、感想文を書く方法論やバレた時の反省文の書き方まであります。

この人もよほど「読書感想文」に嫌な思いをさせられたのでしょう。
悪意に満ちていてステキです。素晴らしきインターネット時代。



で、教員側の立場に立ってみれば(自分たちの設題の瑕疵を棚にあげつつ)こんなサンプルサイトは由々しき問題だと思う訳です。

生徒達の感想文からどうやってそれを判定するか?
聡明な教員であればサンプルサイトから作られたモノである事は一目瞭然ですが、聡明ではない多くの教員によってはやはり活用すべきはインターネットな訳です。

……調べてみたところ、上記サンプルサイトはPDFで公開されていました。

やるな、この人。

これなら検索してもハッキリとは出てきません。
PDFがコピペ不可の設定になっているので、生徒も見ながら書き写す必要がありますし、他のサイトに転載されることも避けられるでしょう。

これなら教員側も探しづらい。



しかしまあ蛇の道は蛇といいまして、PDFの属性を解除する事なんていくらでも出来る訳です。

http://freemypdf.com/


サンプルサイトからファイルをDLして、このページの「ファイルを選択」ボタンから選択。その後「Do it」ボタンを押せばコピペ可能ファイルの出来上がり。

これで教員側もサンプルサイトを探しやすくなります。



試しにサイトにあった「羅生門」の感想文ファイルの一部から特徴的な文言を抜き出してみて、それを検索してみるとサンプルサイトの文例が現れた……訳ではなく、上記サンプルサイトを丸コピーしたどこかの高校生の感想文が出てきましたよ。

しかもコンクールで「佳作」に選ばれています。
それでサイトにアップされてしまったんです。

サンプルサイトからの例文を佳作に選んでしまった教員も笑い者ですが、学生側も「変にレベルの高い(サンプルサイトの)感想文を出してしまったが為に、ネットにコピーした行為を名前付きで晒される」という危険な結末に至ってしまったのです。

なんという恐ろしい電脳社会。

読書感想文を書くのに、ネットワークのリテラシーまで必要になるというのはなんともスゴイ時代になったものです。


僕の時代にネットが無くて良かった。


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