2013年12月22日日曜日

【日記】ゾンビはどのように働いたのか?


過去の労働の記憶は甘美なり。
/ エウリピデス



年末です。あまりよく知らないのですが、学生さんはそろそろ就活の準備を始める頃でしょうか?大変ですね。就活。

僕の時代は別に氷河期ではありませんでしたから、就職はすぐに決まりましたが、今の学生さんは大変だなーと思います。



で、この時期になると

「会社をすぐ辞めるヤツはダメだ」とか
「下積みは意味が無い」とか
「大手の方がビッグプロジェクトに携われるぞ」とか
「いや小さい方が全体を任せてもらえる」

とか、いろんな声がアッチコッチ聞こえてきます。それらの発言は概ね就活とは無縁の大人達であり、当の就活学生さんはソーシャルバレを恐れて無口になるという不思議な空間が形成されていたり。

僕も毎年この時期には就活の話をしている気がしますし。

こんなふうに、上下左右多種多様な意見が出ると、藁にもすがる思いの就活生の方からは「誰の言葉が正しいのか?」という疑問が出てくると思います。ここではどの説が正しいのか?……を考える前に「誰」が正しかったのかを考えてみます。



30歳以上の老人というのは、とにかく自分のやってきた事を肯定したがります。そりゃそうです。30年間も時間を投資してきたんですから、自分の選択や境遇に誤りがあったなんて考えたくはありません。

だから、会社に属した事がない人は「会社なんか不要」だと言いますし、会社に属したことがある人は「会社にも意味はある」と主張したりします。僕なんかは会社勤めのあとに無職になったので「両方イイところがあるから、両方体験するのがいいんじゃない?」とか思ったりします。

仕事をしている時に周囲を見渡すと、会社員の人も、フリーの人も、会社を経営する人も、皆さんそれなり食っていけるようです。つまり、生きていくだけならどの選択肢を選んでも大丈夫っぽいと。あとは、どの選択がよりベターかというだけの話で。

人によってベターな未来というのは異なりますから、結局は「自分の目標とするアコガレの人の発言」が最も自分にフィットした説であると言えるでしょう。



ただ、何もかもアコガレの人の言う事を聞いていれば良い訳でもありません。時代というか、先行者利益というか、後から同じ事をやっても上手くいかない状況というのは沢山あります。

また、有名な人ほどトンチキな性格で社会性が無い傾向にあります。これは、他人を差し置いてオレガオレガと声を大にして前に出るスキル……簡単に言うと「無神経さ」が必要だからかもしれません。が、果たしてそういう部分まで真似していいのか?という問題もあります。

結局のところ、昔も今も、誰かの言っていることに縋っていればいい訳ではなく、自分自身で状況を判断し、未来を選択できる人になれることが大事になってくる……という大変地味な結論になる訳です。が、そういう道徳の教科書に載っているような言葉はウケが悪い(し、話も盛り上がらない)。

だから毎年この時期は「会社なんて要らない」とか「残業ナシでワークライブバランスを保つことが大事」というような味付けの濃い説が好まれると。



個人的な想像ですが、今から取りうる選択肢で最上のものは、今はまだない職業フォーマットを自らが創出する事だと睨んでいます。

会社に属するのでも、フリーになるのでも、会社を作るでもない、全く新しい形の働き方を組み上げることができれば、先人達を出し抜いて名前なり利益などを上げることが可能……な予感がムンムンすると。

具体的な方法は全然わかんないんですが、あと10年もしたら労働に対する概念も変化しはじめるような、そんな気がしてなりません。←何の役にも立たない説の代表。



話がそれました。

いずれにせよ、就活される皆様は心配する事はありません。
どんな職業に就いても餓死するような状況はなかなか陥りません。そしてそのまま10年もすれば「俺が選んだ道は正しかった」と若い就活生に説教を垂れるゾンビになれる訳ですから。万歳。ゾンビランド万歳。


それでは。


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