2012年6月29日金曜日

【日記】文芸美術健康保険組合

ヨコオタロウの日記-DSC02186s.jpg


やかましい養生のおかげで、やっと自分の健康を保っているのは、何かやりきれない病気を思っているようなものである。

箴言集 / ラ・ロシュフコー



一時期フリーランス界で話題になった「文芸美術国民健康保険組合」という健康保険に入りました……という話をまとめようと思ったけれどグダグダになりました。



会社員だった頃に「関東ITソフトウェア健康保険組合」って所に入っていたんですが、無職になっても保険を2年間「継続」って処理が出来る……筈だったんですが、今年の3月に年会費を払い損ねてノー保険状態になってしまいました。

継続保険は一度ドロップアウトすると二度と入れない事が発覚し、どうしようかなーと考えていたところ、丁度「文芸美術国民健康保険組合」が話題になって。


フリーランスの健康保険
http://www.travelogue.jp/blog/archives/659.html

フリーランスでウェブ制作とかイラストとかやってる人は、文芸美術国民健康保険組合に入った方が絶対に良いよ
http://togetter.com/li/277215



で、そのHP。


文芸美術国民健康保険組合
http://www.bunbi.com/


シビレます。このレトロ感。
で、この健康保険に入るには加盟団体に加入している必用があるんですな。


加盟団体一覧表
http://www.bunbi.com/dantai.html


芸術っぽい団体ばっかりです。
しかしこれがまた入団条件が厳しいモノが多くて。シナリオ団体とかはテレビか映画やってないとダメですし、他にも会員の紹介が必用だったり、本を出版してないと入れなかったりします。

ゲームなんか作ってても全く芸術として認知されない!

という事で、自分が入れる唯一の団体「日本作詩家協会」に狙いを定めました。他は全部ダメ。タマタマ作詞したモノが世の中に出てたので入れました。ギリギリですよ本当もギリギリ。

ちなみに作詞はペンネームでやっています。出している曲はヒミツ。



というわけで、作詞家協会から入会申込書を取り寄せて、証明写真撮って、履歴書(!)書いて、代表作の歌詞を印刷して……モガー!めんどくさい!こういうのダメ!苦手過ぎる!

とか、グズグズやっていたらすっかり一ヶ月以上過ぎてしまい。相変わらず無保険なので具合悪くなっても「高いし病院行くのやめとこうかな……」とか。なんかプチアウトロー気分。



でもまあイロイロ頑張って、なんとか作詞家協会に入会OKになって、イロイロ送られてきました。バッジ(今日の写真)が同梱されていたんですが可愛いです。使う場所無いけど。

次に本命の「文芸美術国民健康保険組合」への申し込みです。
これ、直接組合に言うんじゃなくて、作詞家協会(加盟団体)に申し込み用紙を貰う必用があるんですな。

申し込み用紙をもらい、必用な書類を「文芸美術国民健康保険組合」に確認の電話をしたところ、今入っている保険の書類が必要だとか。

僕は保険が切れてしまっているので、素直にそう告げると「間が空いてると保険入れないんです……」と申し訳なさそうに言われました。どうすればいいか聞いたところ、自治体(区)がやっている国民健康保険に巻き戻って入ればいいとか。



つまり、病院に行っていなかった期間の使ってない健康保険に入る必用があると。

うわーん!無駄!病気を我慢したのは無駄だった!

という訳で区役所に行って「かくかくしかじかで過去の保険に入りたいんです」と言いながら短期間入りました。
で、その書類を「文芸美術国民健康保険組合」に提出し、無事に入る事が出来た訳です。



……で、終わった訳ではなく、後から電話が。
提出した前年の確定申告に「職種:ゲームディレクター」とあったんですが、来年からはそこにちゃんと作詞家とも書いておくように、との事。

作詞は副業だったので書いて無かったんですが、来年から書いておく事にします……



ということで、簡単な手順。


 ・加盟団体(作詞家協会とか)に入る。
 ・加盟団体に電話して以下の書類をもらう。
  >文美保険加入申込書(A)
  >口座振替書類(B)
 ・保険が切れてたら区役所とかで国民健康保険に入る。
 ・ついでに世帯全員の住民票(C)も取っておく。
 ・前年に貰った確定申告控え(D)をコピーする。
  >確定申告の職業が加盟団体と異なる場合は説明書きも必用。
 ・A~Dをまとめて文美保険組合に送る。
 ・保険証が来たら区の国民健康保険を脱退する。


全然簡単じゃない!もう本当にこういうの苦手で。
でも、各組合・協会・区の担当の人の対応が丁寧でなんとか入会にこぎ着ける事が出来ました。

わからない事があれば、電話なり区役所に行くなりして聞いてみる事をオススメします。


皆さんの健康な生活をお祈りしつつ、今日はこのへんで。


□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□






















2012年6月23日土曜日

【シナリオ】ゲームシナリオ四方山話 その3

ヨコオタロウの日記-51jwrkFnLPL.jpg


どんな芸術家でも最初は素人だった。

/ ラルフ・ワルド・エマーソン



という事で、ゲームシナリオのヨタ話です。

これまでのログ
その0 http://ameblo.jp/yokota6/entry-11243939844.html
その1 http://ameblo.jp/yokota6/entry-11248574537.html
その2 http://ameblo.jp/yokota6/entry-11273038241.html

前回のお話

ゲームに於けるシナリオの重要度は全体の要素のバランスによって決定される。そして自分はシナリオを重要視していない。

という話の続き。
今日はちょっと基本的な話なので、業界の人はつまらない予感。



謙遜でも何でもなく、自分は文章が上手いとは思っていません。やはりモチはモチ屋で、プロフェッショナルの文章屋さんにはかなわない訳です。

それでもなお、ライターさんに任せずに自分で書く場合があります。文章のクオリティよりも優先度が高い事項が存在する為です。



小説などの文章だけで簡潔するメディアと違い、ゲームは映像や音楽などを交えた複合的なメディアです。

それぞれが相互に干渉し合うので、台詞のクオリティが高くてもそれだけでは成立しません。

 ・文章だけで表示される台詞。
 ・イラストが表示されるノベルゲーの台詞。
 ・ファミコンみたいな2Dキャラが話す台詞。
 ・美麗な3Dイベントで語られる台詞。
 ・ドラマCDの台詞。

これらは全部必用とされる文法が違います。



たとえば、ABCのキャラが3人居る状況があります。

 A「殺すっ!」

で、という台詞が表示されている状況を考えてみましょう。
小説などで前提状況が示されていたり、3Dイベントで映像を見る事が出来るのであればこの台詞は成立します。が、ファミコンのような2Dキャラでは誰が誰に話しかけているのかのディティールが存在しません。なので、

 A「お前達を……殺すっ!」

というようにしてやる必用があります。こうすれば「Aを除く複数の人間(つまりBとC)を殺す意図がある」と判るのです。



同様にドラマCDなどでは絵がありませんから、頻繁に「どのキャラが誰に話しかけているのか」を明示する必要があります。

 A「おはよう」

ではなく

 A「おはよう、Bさん」

みたいな感じですかね。
ライターさんの脳内には誰が誰に話しかけているのか画があるので問題ありませんが、聞いている人は全く判りませんから、割と丁寧に状況描写をやってやる必用があるわけです。



ゲームを初めとしてエンターテインメント製品の開発で最も重要な事は「完成させる事」です。
文章のクオリティ以前に、完成品としての要件を満たす必用があり、それを満たすには文章が上手なだけでは成立しないのです。

なので、ゲームの現場では自分で文章を書く人が多い……のですが、それはそれでまた別の問題を引き起こします。


という事で次回は「プロが書かない文章が引き起こす問題」について。
またしばらく先になると思いますが、のんびりとお待ちください。


□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□






















2012年6月20日水曜日

【日記】映画「外事警察」(ネタバレあり)


ヨコオタロウの日記

「真実なんて、思いもよらないものだ」
劇場版 外事警察 /



「外事警察」見てきました。
http://gaiji-movie.jp/


大変面白かったです。
ほぼ絶賛。



要点は以下の通り。


 ・面白さはTV版と同程度。
 ・TV版を見ていなくても全く問題無い。
 ・端的に言うと「地味な『24 twenty four』」
 ・もしくは「暗い『相棒』」
 ・ちょっと複雑な映画。


SPEC とかは何だかんだと言ってドラマ版を見ていないとダメな映画でしたが、外事警察はいきなり劇場版を観て問題ありません。ただ「ドラマも楽しみたい」のであれば、順番に観ることをオススメします。


ここまで見て興味のある人は、以下のネタバレを見ず劇場に行くなりドラマ版をレンタルするなりしていただいた方が幸せになれる予感がします。



以下ネタバレ。というか観た人向け文章で本当にネタバレしているので注意↓















最後のシーン、圧巻でした。


 ・真木よう子の「あのDNA鑑定、本物だと思う?」と言う台詞。
 ・DNA鑑定の紙を焼くアツロー。
 ・「このチョッパリが」という台詞と、腕の傷を見せるネタ。
  >それにより住谷が誘拐の首謀者だった事を暗示。


上記が全部、ミスリードだったので。



僕が思うに、あのDNA鑑定は本物です。
つまり、博士と真木よう子は親子です。


 ・博士の奥さんの自殺を見守っていたのはアツローだった。
 ・つまり、奥さんの死後、子供に一番アクセス出来たのはアツローだった。
 ・奥さんの死後、子供を公安は見失った……と「遠藤憲一」が証言。


公安から子供を隠して養護施設に送り込むような芸当をする人間がいるとしたら、アツローしかいません。そしてそれは世間の冷たい風から子供を守る為……ではなく、博士の娘を切り札として温存していたのです。国益の為なら何でもやる男ですから。


仮に上記仮説が正しいとすれば、真木よう子の台詞も、紙を焼いたシーンも、全部フェイク演出です。「真木よう子の娘を誘拐させた張本人がアツローである」という大オチすら、観客をミスリードする為のダミーに過ぎません。



「オチがダミーって!」


これが映画を観た直後の感想です。
多分、他にも気づかなかった仕掛けが一杯あるに違いありません。
映画のサブタイトルが、何故ドラマ版と同じなのかを考えると、心底震えます。


原作者を含めて、作った人達スゲー!と思いました。






ちなみに、一番おそろしいのは、上の仮説すら嘘かもしれない、という迷宮。
自分すら信用出来なくなる映画、それが「外事警察」。


※追記 120620

最後の「日本は核無き世界を目指す」っていう外務大臣の言葉が冒頭の震災のシーンとリンクしている、という説を聞いて凄すぎるだろうと思ったり。



□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□













2012年6月17日日曜日

【日記】公務員について思った事アレコレ

ヨコオタロウの日記-Marx20(1).jpg

小盗人は枷をはめられ、大盗人は金や絹できらびやかに身を飾る。
……したがってこの世には(悪魔についで)守銭奴と高利貸しにまさる人類の敵はいない。

資本論 / カール・マルクス



金曜日。自転車に乗りながら、しばらく前にこんなニュースがあった事を思い出しました。

 ・清掃局員が勤務時間中に野球の練習をしていた。
 ・市バス職員が職場内に勝手にスポーツジムを作っていた。

で、案の定「公僕なのにケシカラン!」と叩かれた訳です。が、本質的には彼等の何が問題だったんだろう?とか思ったり。



まず「働いた量に対して、得られるメリットが不当か?」という事を考えてみます。清掃局員とかは午前に仕事を終わらせて午後に野球をしていました。いかにもイケナイ働き方、という感じがします。

しかし、他にもアンバランスな職業は世の中にいっぱいあるわけで。昼しか営業しないラーメン屋とか。日がな一日縁側に座ってるだけで家賃収入が入ってくるマンションオーナーとか。キューバで酒を飲んで釣りをしながら執筆してたヘミングウェイとか。

むしろ、清掃局のようなキツイ仕事をどの程度の報酬で行わせるべきか?というのは定義しづらい案件の一つな気がします。



次は、公務員は一定時間働く事が義務づけられているんだから、労働者はちゃんと一定時間働け、という理論。

じゃあ、一定時間うすーくダラダラ働けばいいのか?ダメですよね?でもダラダラしてるかそうでないかはどうやって計測するんでしょうか?

仮に、定量的な仕事をこなしているか(一日に何個ゴミを回収出来るか、とか)計測出来るとして、じゃあ密度高く仕事をやるメリットってどこにあるんですかね。いくら頑張っても早く切り上げても、他の仕事を延々とやらされるのなら頑張る意味ないですよね。っていうか僕だったら頑張れないんですが。

朝ゴミ回収している回収車のヨコを清掃局の人が走ってついていくのを見ると「あんなに頑張る理由はどこにあるんだろう?」とか思ってしまうダメ人間はそう思う訳です。



労働者の視点ではなく、雇用側の視点で見たらどうでしょうか。
ここでは市とか国側ですが。

午前だけ働いて、午後は野球、なんて楽しげな職場は民間ではなかなかありません。そんな運営が出来る企業があったとしたら、相当儲かっている企業です。市バスの運営組織が、上手いことクライアント(市)からお金をガメて、短い労働時間で労働者に楽をさせている訳です。

儲かったから従業員が午後は野球している。
民間で言えば、むしろこれは優良企業です。
普通は労働者は単に定時までカリカリ働かされ、野球なんてする事は全く出来ません。上がった利益は全部役員とか社長が持って行ってしまいますから。



ではネームバリュー的に有名過ぎたから、説。

有名であるというだけで謝らなければいけない事があります。芸能人の親が不正に生活保護を受けていたケースとか。通常、自分の親が不正受給をしていたくらいで、一般人は謝罪会見を開いたりはしません。この事からも彼等の謝罪が特例として扱われている事がよくわかります。

たとえば、その辺の中小企業の人が痴漢をしてもニュースにはなりません。ですが、パナソニックあたりの大企業の人が痴漢をするとそれなりのニュースにはなります。

「公務員」という日本で一番有名な雇用組織の一員。だから、少しのミスでも叩かれて仕方ない……罪の重さは人によって平等には降り注がない。

そういう側面はあるのかもしれません。



次は「みんなのイメージに背いたから」説。

公務員と言えば、安定していて競争が無い分、のんびりと定時で働く。その代わりに給与も大した事なく、中庸な暮らししか出来ない。そんなイメージに背いて高給もらって午後野球する連中は許し難い!そんな感じでしょうか。

清純派アイドルがタバコ吸ったら叩かれる的なアレ。

うーん。どうかなー。みんな公務員にそこまでの幻想を抱いているんですかね。

ところで公務員って資本主義の中の共産主義的職業ですよね。アメリカですら全てを民間依存に出来ない所が面白いなーと思います。



というところで、自転車は目的地に着き、特にまとまる事もなく話は終わりです。

残念なのは、この話をアップするのが日曜日になってしまった事。どんだけグータラなんだ。


では、また。


□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

2012年6月9日土曜日

【シナリオ】ゲームシナリオ四方山話 その2

ヨコオタロウの日記-img_473706_7548647_0.jpg


わたしには三つの宝物があります。
これを守り、大事にしよう。

一つ目は、愛。
二つ目は、けっしてやりすぎないこと。
三つ目は、けっして世界一になろうとしないこと。

/ アガサ・クリスティ



こんにちは。ヨコオです。
もうすっかり忘れていらっしゃるかと思いますが、ゲームシナリオのヨタ話の続きです。
※ご注意:ヨタ話なので有用な結論を期待しないようにお願いいたします。

これまでのログ
その0 http://ameblo.jp/yokota6/entry-11243939844.html
その1 http://ameblo.jp/yokota6/entry-11248574537.html



で、前回までのアラスジ。

 ・メンバーの言う事ばっかり聞いてると混乱するよね。

 ・メンバーのリクエストを
  「他人にやらせたい事」と
  「自分でやりたい事」に分ける。

 ・「自分でやりたい事」を実現してあげるのは簡単。

こんな感じだったような。
いやもう随分前だったから思い出すの大変で。



で、まあ今回は「他人にやらせたい事」がぶつかった時にどうするか?たとえば「A案がいい」と「B案がいい」がぶつかった時。

これは、もう誰かが決めるしか無いわけです。
他にも「誰もやりたがらない事を誰にやらせるのか?」
これも、誰かが決めるしか無い。

じゃあその時に誰が決めるのか?
ここでよくある、パターンを示します。

 「みんなで決める」
 「ディレクターが全て決める」

これは、まあ、両方ダメになりがちなソリューションな気がしてならないんだなぁ(東京都ヨコオ氏談)。



まず「みんなで決める」。
これはもう、ご存じの通り何も解決しないです。本当に。

「まず、みんなで決める。決められない事は、最後にオレ(ディレクター)が決める」

という人が居ます。これはマズイ。
「何が決まらないかを判ってない」時点でヤバイです。
ここは命の奪い合いの戦場。合議制とか何の役にも立たない。



次に「ディレクターが全て決める」。これもダメ。

「何でもオレに確認を取れ」

っていうディレクターさんが居るかと思いますが、よほどの天才で無い限り、無理。ゲームは一人の人間が確認する事が出来る限界を超えた量がありますから。

延々と判断出来ずに山積する問題を追いかけきれず、時間がひたすらかかる典型的なパターンです。(逆に言えば才能がある人が時間と金をかけていいならこのやりかたは出来ます)



上手くやれてる人は

「みんなで決める」と言ってるけど、実はキチンと誘導して着地させる。
「俺が全部決める」って言ってるけど、実は一部しか見ていない。

このどちらかな訳で。



結局リソースは有限なので「決めるのは一人」だけど「一人では全部作れない」という問題が横たわる訳です。この条件をクリアする為には、

 ・どこを自分が決めるかを決める。
 ・自分が決めない各要素を決める人を、決める。

という行為が必用になります。二行に五回も決めるって書きました。
会社組織と一緒で、誰がどこの担当か。
それを決めて配置する。

シナリオもそうです。誰が何の要素を考えるのか?
キャラクター設定?ストーリーの魅力?ゲームとの親和性?複数に渡る様々な問題を順序立てて任せていく必用があります。



「他人に任せる」っていう事は、ある種の仕事放棄です。
大事じゃないから、自分が判断する時間(スキル)を持てないから、切り捨てる。順序を付ける事が大事。

そんなのアタリマエじゃないか、と思う人も多いのかもしれません。
でも、いざ、何かを捨てる側になるとみんな躊躇するんです。

予算が有限で、グラフィックに予算投入する時、シナリオと音楽はゴミでもいいのか?大御所のシナリオライターを登用したとき、そのシナリオを尊重した結果ゲームがゴミでもいいのか?有名声優を大量に投入して(以下略)



そんなのバランスじゃん、と思う人も居るかもしれません。
じゃあ、どんなバランスがいいんでしょう?
100点満点のゲームを想像してみます。

 100点 ゲーム
 100点 グラフィック
 100点 シナリオ
 100点 音楽

こんな完璧なゲームは滅多にありませんけど。
でも、概ね、予算や人材や期間によって制約を受ける訳です。
では全体で200点しか持ち点が無く、それを配分しなければいけない場合は?

 50点 ゲーム
 50点 グラフィック
 50点 シナリオ
 50点 音楽

バランス良く作るなら、こんな感じでしょうか。
でも、個性もあんまりない感じでもあります。



全部100点にしたいと思うのは人のサガですが、でも、なかなかそんな形にはなりません。全部を満たそうとして辿り付くのは、概ね「こんな筈じゃなかった」という歪さです。

だとしたら、最初から歪な形をデザインした方がマシだなーと僕は思った訳です。どうせ作るなら変でもいいから好きな形にしたい。

で、結論として、僕はあまりシナリオを重要視しない事にしました。

この件については、次回にでも。
ではまた。


□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□






















2012年6月6日水曜日

【日記】誕生日デシタ

ヨコオタロウの日記-DSC02207s.jpg

誕生日は一番好きなモノを食おう、ということで持ち帰り天一を買って家で自分で作って自分で食う。

さようなら41歳。
こんにちは42歳。


□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□