2012年6月17日日曜日
【日記】公務員について思った事アレコレ
小盗人は枷をはめられ、大盗人は金や絹できらびやかに身を飾る。
……したがってこの世には(悪魔についで)守銭奴と高利貸しにまさる人類の敵はいない。
資本論 / カール・マルクス
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金曜日。自転車に乗りながら、しばらく前にこんなニュースがあった事を思い出しました。
・清掃局員が勤務時間中に野球の練習をしていた。
・市バス職員が職場内に勝手にスポーツジムを作っていた。
で、案の定「公僕なのにケシカラン!」と叩かれた訳です。が、本質的には彼等の何が問題だったんだろう?とか思ったり。
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まず「働いた量に対して、得られるメリットが不当か?」という事を考えてみます。清掃局員とかは午前に仕事を終わらせて午後に野球をしていました。いかにもイケナイ働き方、という感じがします。
しかし、他にもアンバランスな職業は世の中にいっぱいあるわけで。昼しか営業しないラーメン屋とか。日がな一日縁側に座ってるだけで家賃収入が入ってくるマンションオーナーとか。キューバで酒を飲んで釣りをしながら執筆してたヘミングウェイとか。
むしろ、清掃局のようなキツイ仕事をどの程度の報酬で行わせるべきか?というのは定義しづらい案件の一つな気がします。
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次は、公務員は一定時間働く事が義務づけられているんだから、労働者はちゃんと一定時間働け、という理論。
じゃあ、一定時間うすーくダラダラ働けばいいのか?ダメですよね?でもダラダラしてるかそうでないかはどうやって計測するんでしょうか?
仮に、定量的な仕事をこなしているか(一日に何個ゴミを回収出来るか、とか)計測出来るとして、じゃあ密度高く仕事をやるメリットってどこにあるんですかね。いくら頑張っても早く切り上げても、他の仕事を延々とやらされるのなら頑張る意味ないですよね。っていうか僕だったら頑張れないんですが。
朝ゴミ回収している回収車のヨコを清掃局の人が走ってついていくのを見ると「あんなに頑張る理由はどこにあるんだろう?」とか思ってしまうダメ人間はそう思う訳です。
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労働者の視点ではなく、雇用側の視点で見たらどうでしょうか。
ここでは市とか国側ですが。
午前だけ働いて、午後は野球、なんて楽しげな職場は民間ではなかなかありません。そんな運営が出来る企業があったとしたら、相当儲かっている企業です。市バスの運営組織が、上手いことクライアント(市)からお金をガメて、短い労働時間で労働者に楽をさせている訳です。
儲かったから従業員が午後は野球している。
民間で言えば、むしろこれは優良企業です。
普通は労働者は単に定時までカリカリ働かされ、野球なんてする事は全く出来ません。上がった利益は全部役員とか社長が持って行ってしまいますから。
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ではネームバリュー的に有名過ぎたから、説。
有名であるというだけで謝らなければいけない事があります。芸能人の親が不正に生活保護を受けていたケースとか。通常、自分の親が不正受給をしていたくらいで、一般人は謝罪会見を開いたりはしません。この事からも彼等の謝罪が特例として扱われている事がよくわかります。
たとえば、その辺の中小企業の人が痴漢をしてもニュースにはなりません。ですが、パナソニックあたりの大企業の人が痴漢をするとそれなりのニュースにはなります。
「公務員」という日本で一番有名な雇用組織の一員。だから、少しのミスでも叩かれて仕方ない……罪の重さは人によって平等には降り注がない。
そういう側面はあるのかもしれません。
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次は「みんなのイメージに背いたから」説。
公務員と言えば、安定していて競争が無い分、のんびりと定時で働く。その代わりに給与も大した事なく、中庸な暮らししか出来ない。そんなイメージに背いて高給もらって午後野球する連中は許し難い!そんな感じでしょうか。
清純派アイドルがタバコ吸ったら叩かれる的なアレ。
うーん。どうかなー。みんな公務員にそこまでの幻想を抱いているんですかね。
ところで公務員って資本主義の中の共産主義的職業ですよね。アメリカですら全てを民間依存に出来ない所が面白いなーと思います。
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というところで、自転車は目的地に着き、特にまとまる事もなく話は終わりです。
残念なのは、この話をアップするのが日曜日になってしまった事。どんだけグータラなんだ。
では、また。
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