お前の毎日って今ゴミって感じだろ……?
無気力で自堕落で非生産
どうしておまえが今そうなのかわかるか……?
教えてやる
金を掴んでないからだ……!
賭博黙示録カイジ / 福本伸行
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【ゲーム開発】ゲームとお金の話 その1 「それはゲームか?」
http://ameblo.jp/yokota6/entry-11129148458.html
の続きです。
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ソーシャルゲームと言えば、ぷよぷよ米光さんの以下の発言
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なぜ「勝利を金で買える」のがイヤなのか。ゲームのジレンマは、ゲーム内ルールで発生するからこそ、(お風呂よりももっと)誰もがいったん平等にリセットしてゲームに入ってインタラクションもしくはコミュニケーションできるから、いい。のに、そこにゲーム外のルールをもちこんじゃうのは野暮よね。
https://twitter.com/#!/yonemitsu/status/116769944309481473
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が示唆的でした。結構、こう思っている人は多いと思います。
今日はそんな話からチョボチョボ考えてみたいテスト。
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まず、本当に「『勝利を金で買える』のがイヤ」なのか?……って言われると僕はそんな事ないですね。実は。
ビデオゲームの攻略が努力と根性だけで行われるのが良いのか?と言われると、それ以外の多様な攻略があってもいいんじゃないか?という感じで。
「金でしか買えない勝利」があるとすれば、あまり好きじゃないんですが。まあ、それも最初から判っていれば構わないんじゃないかなーと。
そもそもゲームセンターのゲームは「100円払って死なないように気合いでプレイ」する娯楽でした。同じお金でも技量によって遊べる時間が変わる、という割とアグレッシブな課金形態です。
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インベーダーや格ゲーなんかでブームにはなりましたが、基本的にはゲーセンのゲームはマニアのモノでした。やっぱり一般人は「怖い」んですよね。100円払っても1分で終了する(かもしれない)ゲームをプレイするのは。
当時、アーケード系の開発では何分プレイさせるのか?という事が重要視されました。正確に言うと何分で殺すのか、という話ですが。
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100円で平均10分遊べるゲーム機があるとします。このゲーム機は一時間で600円、12時間で7200円を稼ぎます。大人気でずーっとお客さんがついている仮定ですが。
ゲーム機が20台あるゲーセンで全ての機械にずーっとお客さんがついている状態だと、一日で14万4千円の売り上げになります。これが平均で20分遊べてしまうと、一日の売り上げが半分になってしまいます。
当然ですが、オペレーター(ゲーセンのオーナーさん)は回転率の良いゲームを好む傾向にあります。ですから、開発会社もこぞって時間を短くしようとしました。
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劇的な変化が訪れたのは対戦格ゲーの登場以降です。
今まではシューティングなんかで「3面あたりで死んで貰えばいいかな……」みたいなゲームデザインだったんですが、対戦になった事でユーザー同士が殺し合い、結果として超短い時間で猛烈なインカム(ゲーム機に入るお金)を稼ぐようになりました。しかも対戦する事で一台の機械で収入が倍になるんです。
オペレーターさんは大喜びですし、開発会社もどんどんそうした「金を稼ぐ機械」を開発しました。
結果として現場には「いかに短い時間でプレイを止めさせるのか?」という意識が芽生えていきました。何せ競合が対戦格闘ゲームですから、もう一分でも二分でも短い方がいいわけです。
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結果として、難易度を高くしたり、ステージを短くしたりという工夫がなされました。で、さんざっぱらそういう事をやらかした挙げ句に、ゲーセンでは一日中閑古鳥が鳴くマシンが生まれたりしたわけです。南無南無。
それでもまあ、そういう課金もアリです。
何せ商売は自由ですから。
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一方で家庭用ゲームの登場により「一定額を払えば後は払わなくていい」というお金儲けのスタイルが出てきました。
やっぱり従量制よりも定額制の方が安心な訳ですが、それでもやっぱり恐怖はついてまわります。
アクションゲームが下手な人。たとえばマリオなんかで1面をクリア出来ない人が居たとします。何千円も払ってゲームを買って、1面をクリア出来ないなんてなんか寂しいですよね。寂しいというより損した気分になります。
「自分の技量じゃ価格分を楽しめないんじゃないだろうか?」という疑惑が初心者の間でムクムクと出てきた訳です。
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その頃登場したのがドラクエに代表されるコマンド式のRPGです。何せ順番にコマンドを選べばいいのですから、急ぐ必要はありません。またアドベンチャーなどと違ってハマリが発生する事は稀で、時間をかけてレベルさえあげればなんとかなる訳です。
ここで初めてゲームは下手な人にも体験の保証が出来るようになったんですね。技量依存からの脱却。「お金を損するかもしれない」という恐怖からの解放。
これは日本でRPGが流行った一因じゃないかと僕は思っているのですが。
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ここまで見ると楽しさの量は
アクションゲームでは技量に依存し、
RPGでは時間に依存する。
こんな風に複数の儲け方があったわけです。
で、最近は
ソーシャルゲームではお金に依存する。
という新しいパターンが登場した訳で。
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ま、過去でもお金依存の側面はありました。2Dシューティングゲームや、ガンシューなんかがそうです。
とにかくお金さえ積んでコンティニューを繰り返せば技量が無くてもラスボスまで見る事が出来るんですよね。そういう意味では今のソーシャルゲームに似て無くも無い気がします。
ただ当時のアーケード2Dシューティングなんかでは「コンティニューは技量が無い卑怯者のする事だ」という意識がプレイヤーにはあって、やっぱり罪悪感みたいなものは昔から存在していたわけですけど。
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今後、マイクロペイメントの普及やソーシャルメディアの一般化に伴い、どんどんお金儲けの方法は多様化するんじゃないでしょうか。
ソーシャルゲームの儲け方は、既存のゲーム商売と対立するのではなく、むしろ融合・拡大するプロセスの途中なんじゃないかと僕は思う訳です。
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ダラダラと長く書いて誰も付いてきていない事を感じつつも次回の「ソーシャルゲームが嫌われる理由」篇に続きます。
……いつ終わるんだろうこれ。
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2012年1月14日土曜日
【ゲーム開発】ゲームとお金の話 その2 「お金と時間」
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